屋根塗装に無機塗料は本当に最適?耐用年数と失敗しない選び方

屋根塗装に無機塗料は本当に最適?耐用年数と失敗しない選び方

屋根塗装は外壁塗装と同様、住宅の防水性を高め、雨漏りから住宅を守る役割があります。

塗料にはさまざまな種類がありますが、なかでも無機塗料は耐久性が非常に高く、劣化しにくい塗料として注目されています。

しかし、無機塗料の特性を理解していないと、高額な費用ばかりかかって後悔するケースもあるため注意が必要です。この記事では、無機塗料の特徴やメリット・デメリットを解説します。

屋根塗装で無機塗料が注目される理由

屋根塗装で無機塗料が注目される理由

まずは無機塗料とはどのような塗料なのか、無機塗料とフッ素塗料の違い、無機塗料と称される塗料の種類などについてお伝えします。屋根塗装で無機塗料がなぜ注目されているのかの理由を探ってみてください。

そもそも無機塗料とは?

無機塗料とは、セラミックやケイ素などの無機物と酸素が結びついたシロキサンを主成分とした塗料のことです。無機物の分子は結びつきが強く硬い塗膜を形成するので、紫外線の影響を受けにくく、塗膜の劣化を抑える効果が期待できます。

そのため、一般住宅の外壁塗装だけではなく、工場や倉庫、橋梁や鉄道施設など、耐候性を重視する建造物に広く使用されています。

一方、有機塗料とは、合成樹脂を主成分とした塗料です。アクリル塗料やウレタン塗料、シリコン塗料、フッ素塗料などは有機塗料に該当します。

屋根は外壁より劣化が進みやすい

屋根は外壁よりも紫外線や風雨の影響を直接受けやすいため、劣化スピードが速い傾向があります。 紫外線や風雨、砂ぼこりの影響を受けているのは外壁も同じですが、屋根や庇で守られているうえ、時間帯や方角によっては影響を受けにくいこともあります。

他方、屋根は守られるものが何もなく、一日中過酷な環境にさらされ続けるので、劣化が進行しやすいのです。 一般的に屋根塗装は外壁塗装よりも2~3年ほど早く劣化すると言われています。

外壁塗装と屋根塗装のタイミングを合わせるために、屋根塗装に使用する塗料を外壁塗装よりも耐久性の高いものを選ぶ方法もあります。

無機塗料とフッ素塗料の違い

無機塗料とフッ素塗料はどちらも高耐久塗料として知られていますが、成分と耐久性が異なります。

無機塗料は上でも紹介した通り、セラミックやケイ素などの無機物が原料です。これらはガラスや陶磁器の原料にもなり、硬く熱や薬品にも強いという特徴を持っています。

フッ素塗料は蛍石を原料とするフッ素樹脂を主成分としています。フッ素と炭素の結合が強固なため、紫外線に強く劣化しにくい点が特徴です。 耐用年数は無機塗料が20~25年、フッ素塗料が15~20年と無機塗料の方が高い耐久性を持っています。

一方、フッ素塗料の方が柔軟性があるため、施工しやすくひび割れが起こりにくいという特徴があります。

名前だけの無機塗料もある

無機塗料と一口に言っても、無機成分の含有量や樹脂の種類によって大きな差があります。「無機配合塗料」と謳っていても、実際には一般塗料と耐久性に大差がないケースもあるため注意が必要です。

無機塗料はシロキサンの量によって次のように分けられます。

  • 無機塗料:主成分がシロキサン
  • 無機ハイブリッド塗料:主成分がシリコンとシロキサン
  • 無機配合塗料:シリコンに少量の無機物を添加

見積書に「無機」と書かれている場合、無機塗料ではなく、無機ハイブリッド塗料または無機配合塗料のケースが少なくありません。

ただ、収縮の多い素材はハイブリッドの方が向いている場合もあるので、業者に塗料の製品名を聞き、主成分がどうなっているか塗料メーカーのカタログで確認しておくと安心です。

屋根塗装で無機塗料を使うメリット

屋根塗装で無機塗料を使うメリット

紫外線や風雨が直接当たる過酷な環境下にある屋根に、無機塗料で塗装するとさまざまなメリットがあります。ここでは、無機塗料を屋根に塗装する主なメリットを5つ紹介します。

耐候性が高く耐用年数が長い

無機塗料は耐用年数が20~25年と、長寿命が特徴です。主成分である無機物が紫外線に分解されにくいため、長期間にわたり塗膜の性能を維持できます。

無機塗料の塗膜を構成する骨格(主鎖)は、炭素を含まない無機質のシロキサン結合(-Si-O-Si-)です。

この結合はガラスや石英などと同じ構造をしており、紫外線のエネルギーよりも強固なため、紫外線を受けても結合が破壊されず、塗料の分解・劣化が発生しません。このことにより塗料の劣化を防ぎ、耐用年数を長く保つことができるのです。

色あせ・変色が起こりにくい

無機塗料は経年による色あせ・変色が起こりにくいという特徴も持っています。上でも紹介した通り、無機塗料はシロキサン結合により紫外線のエネルギーでは劣化しません。そのため、塗料が分解されず、色も退色しにくいのです。

外壁や屋根が色あせると住宅を古く見せてしまいます。それだけでなく、手入れがされていない家という印象を与えてしまい、防犯効果も薄れてしまうので、長期的にきれいな発色を維持できる無機塗料で塗装するのは大きなメリットです。

防汚性が高い

無機塗料で塗装した塗膜は汚れにくいのも大きなメリットです。 無機塗料の主成分であるケイ素、セラミック、鉱石などの無機物は強固で緻密な塗膜を形成するため、親水性の高い塗膜になります。

親水性とは、表面が水に馴染みやすく、屋根の表面に水が膜状に広がる性質のことです。無機塗料はこの特性を活かして、雨水で汚れを洗い流すセルフクリーニング機能を持っています。この低汚染性により、外壁の美観を長期間にわたり維持できます。

屋根は塵や砂埃に常にさらされている汚れやすい環境です。汚れが付着し続けると塗膜の劣化の原因になるので、セルフクリーニング機能付きの塗料は屋根を守るために効果を発揮します。

燃えにくい

無機塗料はケイ素やセラミックなどの無機物を主成分とするため、樹脂系の有機塗料に比べて燃えにくい特徴があります。 さらに、有機物が少ないことから、火災時に有害な煙やガスが発生するリスクも低い塗料です。

無機物100%で構成されているわけではないので、まったく燃えないわけではありませんが、火災時の延焼リスクを低減する効果が期待できます。

自宅の延焼防止に加えて、近隣からの火の粉による被害も防ぎたい場合や、住宅密集地や住まいの安全性を重視したい場合におすすめです。

長期のコストパフォーマンス

無機塗料は塗料の価格がほかの塗料よりも高額ですが、耐用年数が長いため、コストパフォーマンスが高い塗料です。

塗料の耐用年数が長ければ、その分塗装の頻度は低くなります。そのため、長期間で見ると単価が安く耐久性が低い塗料よりも外壁塗装工事の回数が少なくなり、コストを抑えられます。

外壁塗装工事では、塗装費用のほかに足場設置費用も毎回発生します。足場設置費用は約20~30万かかるので、塗装工事の回数を減らすと大きな節約になります。

屋根塗装で無機塗料を使うデメリット・注意点

屋根塗装で無機塗料を使うデメリット・注意点

一方、無機塗料にはいくつかの注意点があります。長持ちするからといって塗装してしまうと後悔することもあるため、以下のデメリットをよく理解し、ほかの塗料と比較して最適な塗料を選ぶとトラブルを防げるはずです。

初期費用が高くなりやすい

無機塗料の最大のデメリットは、初期費用の高さです。 屋根塗装1㎡あたりの費用相場は、種類別に以下の通りです。

  • ウレタン塗料:2,000~2,500円
  • シリコン塗料:2,500~3,000円
  • フッ素塗料:3,500~4,500円
  • 無機塗料:4,000~5,000円

確かに無機塗料は耐久性に優れていますが、屋根と外壁を同時に塗り替えることを想定している場合、外壁材のシーリングの耐用年数が5〜10年と無機塗料よりも先に寿命を迎えるため、メンテナンスのタイミングが合いません。この場合、無機塗料はオーバースペックとなります。

塗膜が硬く屋根材によっては割れやすい

無機塗料はガラス質の硬い塗膜を形成します。柔軟性が低いため、屋根材の収縮に追随できずにひび割れが発生しやすい塗料です。また、地震などでも建物の揺れに対応できず、ひび割れを起こす可能性があります。

ガルバリウム鋼板やアスファルトシングル、スレートなど屋根材の多くは熱や乾燥によって収縮する性質があるので、無機塗料で塗装すると塗膜が割れるリスクに注意しなければなりません。そのため、無機塗料で塗装する際は、下地選びや製品選びに慎重になる必要があります。

下地処理・施工技術の影響を受ける

無機塗料は塗膜の柔軟性が低いため、下地の状態や施工技術が悪いと早期のひび割れや剥がれを引き起こす可能性があります。

無機塗料は下地の状態が仕上がりに影響しやすい塗料です。古い塗膜はしっかりと取り除き、ひび割れを補修して、塗料が密着できる状態に整えたうえで塗装する必要があります。

また、無機塗料は下塗り材との相性が悪いと剥離を起こしたり、塗料の濃度調整や乾燥時間を誤ると施工不良や耐久性の低下を招いたりするおそれがあります。そのため、無機塗料の塗装では施工技術の高い業者に依頼する必要があります。

屋根材別|無機塗料が向く・向かないケース

屋根材別|無機塗料が向く・向かないケース

屋根塗装ではその素材に合った塗料選びが欠かせません。選び方によって耐用年数も左右されるため、相性を見極める必要があります。

以下に主な屋根材と無機塗料の相性を整理したので、住まいの屋根に無機塗料が合っているか確認しましょう。

スレート屋根

スレート屋根と無機塗料は塗膜の耐久性が高いという点で相性が良いです。カビや藻も発生しにくく色あせも少ないため、綺麗な状態を長期間維持できます。

ただし、無機塗料は塗膜が硬いため、スレートの動きに追随できずにひび割れが発生することがあります。ひび割れを防ぐには密着力が高い下塗り材を使用する、無機塗料の高耐候性と有機塗料の柔軟性を併せ持ったハイブリッドタイプを選択するなどして対策しましょう。

金属屋根

金属屋根、とくにガルバリウム鋼板への無機塗料の塗装は、高耐久な屋根に仕上げられる一方で、一定の注意が必要です。 ガルバリウム鋼板は気温の変化によって膨張と収縮を繰り返しています。そのため、塗膜の硬い無機塗料が追随できず、ひび割れにつながることがあります。

また、ガルバリウム鋼板の、表面がツルツルしていて塗料が密着しにくい性質にも注意が必要です。塗料を密着させるためには、ケレン作業などの下地処理をしっかり行い、専用のプライマーを塗る必要があります。

サビが発生している場合はそのまま塗料を塗ると錆が内部で広がってしまうおそれがあるので、下地処理でサビを落とし、サビ止めを塗って対応します。

セメント瓦

セメント瓦は下地処理が難しく、高価な無機塗料で塗装しても期待通りにはならない可能性があるため注意が必要です。

セメント瓦にはスラリー層という特殊な着色層があり、これが塗装を難しくしています。スラリー層は脆く剥がれやすいため、塗装前にスラリー層を特殊なプライマーで強化したり、高圧洗浄で除去したりする必要があります。

また、セメント瓦は水分を吸い込むとカルシウムが抜けて脆くなりやすく、割れや欠けが深刻な場合は塗装では対応できません。

施工不良も起こりやすいので、無機塗料のような高級塗料を使用するより、標準的なシリコン塗料などで塗装するのが妥当と言えるでしょう。

既存塗膜の劣化状況による判断

屋根塗装は塗料の耐用年数だけでなく、塗膜の劣化状況に応じて塗料の種類を見極めることが大切です。耐久性の高い無機塗料でも、環境や条件によっては想定よりも早く劣化する可能性があります。

屋根塗装の劣化は、チョーキング現象、ひび割れ、塗膜の剥がれ、サビなどがあります。劣化を見つけたら早めに塗り替え工事を依頼しましょう。

とはいえ、屋根は外壁とは違い、直接確認するのは難しい場所です。定期的に業者に屋根の状態を診断してもらい、必要に応じてリフォームのプランを提示してもらいましょう。

屋根塗装で無機塗料を選んで失敗しない判断基準

屋根塗装で無機塗料を選んで失敗しない判断基準

せっかく無機塗料で屋根塗装しても、その耐久性を活かせなければ意味がありません。

ここでは、無機塗料のような高耐久塗料で塗装して失敗しないために、判断のポイントを整理しました。屋根塗装で無機塗料を検討している場合は一度チェックしておきましょう。

築年数と今後の居住予定年数

築年数が古い屋根の場合は、外壁の状態を確認してから塗料や工法を慎重に選ぶことが失敗を防ぎます。スレート屋根の耐用年数は20~30年といわれているので、築20年を過ぎたあたりからカバー工法や葺き替えを検討することになります。

そのため、築15年程度の時期に耐用年数が20年の無機塗料を選択するよりは、シリコン塗料などで塗装しておき、その次のタイミングで屋根の状態に合わせて大規模なリフォームをした方が効率的です。

また、今後15年以上その住宅に居住し続けるなら無機塗料は適していますが、10年以内に売却や建て替え、引っ越しを予定している場合は塗料の高耐久性が発揮される前に家を手放すことになります。その場合は安価な塗料で十分でしょう。

次のメンテナンスまで何年持たせたいか

屋根や外壁を次のメンテナンスまでどれくらい持たせたいかも塗料選びに重要です。20年先までメンテナンスの悩みから解放されたい、長期的な塗り替え回数を減らして足場代などの費用を抑えたい場合は、無機塗料が向いています。

一方、窯業系サイディングやモルタルなどの外壁の色を定期的に変更して気分を変えたい場合は、屋根も同時にメンテナンスした方がお得なので、外壁塗料の耐用年数に合わせて屋根塗料を選ぶのが最適です。

見積書で必ず確認すべきポイント

屋根塗装の見積もりの際は、見積書の金額だけでなく、塗料の製品名、塗装面積、工事の工程、足場費用などが詳細に記載されているかチェックしましょう。

複数業者から相見積もりを取り、料金だけでなく保証が整備されているか確認してください。さらに、知識が豊富で相談しやすい業者を選ぶと失敗を防げます。

無機塗料は技術力を求められるので、施工事例が豊富かどうかも事前に確認しておき、比較検討の材料にしましょう。

屋根の状態チェックから始めよう

無機塗料で屋根塗装

無機塗料は寿命が長いため、将来的な塗装回数を減らしトータルコストを抑えられる点が大きなメリットです。 無機塗料で屋根塗装をする場合、条件に合っているか事前に確認しておくと失敗を防げます。

屋根の状態は自分で確認するのは難しいので、業者に状態を確認してもらい、相談しながら塗料の種類やメンテナンスの方法を決めるのがおすすめです。

私たちリメイクホームは、愛知県を中心に外壁塗装や屋根塗装、リフォームを手がけています。

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