
中古住宅の売却を希望する場合、できるだけ取得金額に近い金額で売却したい、短期間で成約につなげたいと考える方は多いでしょう。その場合、外壁塗装で外壁をメンテナンスしておくことは、売却価格にどのような影響があるのでしょうか。
この記事では、中古住宅の資産価値に外壁塗装が影響するのかについて解説します。
このページでわかること
外壁塗装は資産価値に影響ある?

住宅を外壁塗装すると、資産価値に影響を与え、査定額が向上するケースがあります。 ここでは、その理由を紹介するので、売却希望の物件が長期間外壁メンテナンスをしていない場合は、内容を確認してみましょう。
美観の維持と印象アップ
外壁塗装で外観を整え新築時のような美観を取り戻すことで、購入希望者からの印象がよくなり、査定額がアップする可能性があります。 戸建て住宅の売却でまず結果を分けるのが、外観の第一印象です。買主はウェブサイトで見た写真と現地で実際の建物を見た数秒の間に、物件の印象をほぼ決めてしまいます。
室内の設備の新しさやリフォームも重要ですが、外観で期待値が上がるだけで「きちんと管理されていそう」「中も見てみたい」と印象が底上げされ、希望価格で売却できる可能性が高まるのです。
同じ築年数でも外壁にコケやカビ、雨だれの付着がなく、塗装が新しいと好意的に受け取られるため、売却前の外壁塗装はやっておく価値があるといえるでしょう。
建物の耐久性が高まる
外壁塗装は紫外線、雨風、熱から住宅を保護することで建物の耐久性を向上させます。塗膜はおよそ10年で劣化し、外壁の保護機能を失います。保護機能を失った外壁は劣化しやすい状態です。放置していると時間をかけて劣化が広がっていき、建物の耐久性に影響を与えます。
外壁塗装のタイミングで小さなひび割れを修復し、カビやコケを取り除くことは劣化の進行を抑制し、長期的には修繕コストの削減と資産価値の維持につながります。
防水性・断熱性の改善
塗装により新しい塗膜で建物全体をコーティングすることで、防水機能が高まります。 塗料は紫外線や風雨で劣化するので、防水機能の低下は避けられません。防水機能が失われた外壁は雨が染み込みやすく劣化スピードが早まります。
外壁塗装で建物を新しい塗膜で覆い、雨水の浸入を防ぐことで雨漏りや内部の腐食、シロアリ被害を防ぐことができ、住宅の劣化を食い止めます。
また、断熱塗料を使用すれば住宅の断熱性を高めることも可能です。断熱塗料は中空ビーズなど熱伝導率を下げる素材が、塗膜に空気の層を作ることで断熱性を高めます。断熱塗料を塗装するだけで、冷暖房効率が向上しエコな住宅へと変身するはずです。
劣化によるマイナス評価を避けやすい
外壁塗装をしておくことで、外壁の劣化によるマイナス評価のリスクを回避できる可能性が高まります。住宅の査定では、建物の劣化はマイナス要因です。外壁にひび割れや剥がれ、サビなどがある場合は、劣化しているとみなされます。
外壁塗装をしないまま放置していると、塗料が紫外線により色褪せします。色褪せした外壁は建物を古く見せてしまい、印象を悪くする大きな要因です。放置していると手入れをしていない家だと思われることもあるでしょう。
外壁塗装ではひび割れや塗膜の剥がれなどの劣化症状を補修したあと、塗料できれいにコーティングします。資産価値の維持のためには外壁塗装で劣化部分を補修しておくと有利です。
周辺環境との調和
売却予定の住宅の外壁塗装をするにあたって重要な項目の一つが、周辺環境との調和です。いくら外壁塗装で外壁をピカピカにしていても、奇抜な色で塗装された住宅は敬遠されてしまいます。
周囲の環境や街並みと調和の取れた外観は、単におしゃれなだけでなく、安心感や落ち着きをもたらします。 そのため、使用する塗料は派手な色ではなく、グレーやベージュ、アイボリーなどの自然で主張し過ぎない色を選ぶことが大切です。
和風建築の場合はブラウンなどのアースカラーやうぐいす色、丁子色(ちょうじいろ)などの伝統色を選ぶとよいでしょう。
メンテナンス履歴の裏付け
売却の際、外壁塗装のメンテナンス履歴は評価の一つのポイントとなります。特に点検報告書や使用塗料、工事写真、保証書がある物件は「手入れが行き届いた物件」として信頼され、売却しやすくなります。
物件を売却するときは「住宅履歴」をまとめておきましょう。住宅履歴は建物に関する設計・施工・修理・修繕・点検の履歴情報のことです。
主に設計図や施工記録、リフォーム・外壁塗装の記録、給湯器・水回りの交換記録などの書類が含まれ、これらの書類をまとめてファイルに保管しておくと、査定時に「管理良好」としてプラス評価につながります。
耐震性・防火性の向上
外壁材の張り替えリフォームにより、耐震性・防火性が向上し、資産価値が上がるケースがあります。 重量のあるモルタルや古いサイディングを撤去し、金属サイディングのような軽量の外壁に張り替えると、耐震性が向上します。
例えば窯業系サイディングから金属サイディングに張り替えるだけで、建物の重量が1,650~2,400kg軽くなり、建物への負担が軽減できるのです。
また、張り替え工事は防水シートや断熱材などを交換できるため、住宅の防水性や断熱性を高められるというメリットもあります。
外壁塗装が資産価値で評価されにくいケース

これまで外壁塗装が資産価値に影響する理由を解説してきましたが、どの物件でも外壁塗装をすれば資産価値が上昇するわけではありません。
以下の場合は資産価値が上昇しないどころかデメリットになる場合があるので、十分注意が必要です。
売却直前の高額な外壁塗装
住宅の売却前の外壁塗装は、印象が良くなり早期売却や高値取引の可能性が向上するというメリットがありますが、機能性塗料などグレードの高い塗料での外壁塗装は、あまり意味がありません。
グレードの高い塗料は塗装費用が高額になります。しかし、塗装費用を売却価格に上乗せするのはそう簡単ではありません。高額な外壁塗装を売却額で元を取れるケースはあまりなく、それ以上の付加価値が住宅になければ損をする可能性もあります。
外壁塗装は必要以上に高額の塗料で塗装しても資産価値が上がるわけではありません。購入希望者の印象を良くする必要最低限のメンテナンスをしておくに留めておきましょう。
デザイン性が強すぎる色
個性的すぎる色やデザイン性が高すぎる色は好みが分かれるため、売却予定の住宅ではマイナスになるケースがあります。また、白や黒などの汚れの目立ちやすい色はメンテナンスのコストがかかることをイメージさせ、購入の決断を妨げることも珍しくありません。
売却を予定している物件は、屋根や外構とのバランスを意識し、ベーシックな中間色を選ぶと、多くの購入希望者に好印象を与えます。
下地処理が甘い塗装
下地処理をしっかりしていない外壁は、外壁塗装をしたとしても資産価値は上がりません。 外壁塗装は、下地処理が塗膜の耐久性に大きく影響します。高圧洗浄、ケレン作業、ひび割れ補修などを怠ると、塗料が外壁に密着せず、外壁塗装から数年で塗膜が剥がれてしまいます。
表面の塗装だけで済ませた外壁は「数年で再塗装が必要な家」と判断され、資産価値としてマイナスとなるケースがあるため、注意が必要です。
築年数が古く土地値中心で評価される物件
築年数が古く、ほとんど土地の価格が中心で売り出す場合は、購入者が引き渡し後に建物を取り壊したり、リノベーションをしたりする可能性が高いため、外壁塗装をする必要はありません。
築古物件は外壁材そのものが劣化していることも多く、外壁塗装をしたとしても購入者が外壁の張り替え工事をしなければならない場合もあります。このような住宅は外壁塗装をしたことは購買意欲に影響を与えにくく、あまり意味がないと言えるでしょう。
売却予定がある場合に外壁塗装はやるべき?
では、売却予定がある住宅は、外壁塗装をするべきなのでしょうか。ここでは、外壁塗装をするべきケースと塗装をせずに売るべきケースの2つを紹介するので、対象の物件がどちらに当てはまるか確認してみましょう。
外壁の劣化が原因で値下げ交渉されやすいケース
建物に経年劣化が見られる場合、価格交渉されることがあります。そのため、外壁塗装で補修しておいた方が価格の維持が容易です。
外壁の場合はひび割れやシーリングの劣化などが価格交渉の根拠とされます。屋根が破損している場合も同様です。 外壁は雨風から建物を守る重要な部分であり、劣化していると構造材の腐食のリスクが高まるため、値下げ交渉に有効な材料となります。
価格交渉の幅は販売価格の3~5%程度または、補修費用の分を価格に反映してもらう形で交渉されるのが一般的です。
外壁塗装をせず売却したほうが得策なケース
建物を解体して土地のみを売却する場合や、売却後に買主が建物を取り壊す予定がある場合は外観の状況はあまり売却価格に影響しません。そのため、外壁塗装をしないで売却した方がお得です。
また、前回の外壁塗装から年数が経過しておらず、外壁に目立った劣化や汚れが発生していない場合も塗装する必要はないでしょう。
外壁をチェックして、チョーキング現象やひび割れ、塗膜の浮き・剥がれなどの劣化症状が見られない場合は、そのまま売却しても基本的に資産価値は低下しません。
資産価値を落とさないための外壁塗装の考え方

では、どのようにすれば中古住宅の資産価値を下げずに売却できるのでしょうか。ここでは、住宅の外壁の評価基準の考え方などを中心に、資産価値が上下する理由を解説します。
外壁塗装は資産価値維持のためのメンテナンス
外壁塗装は第一印象を良くし、耐久性をアピールできる観点から資産価値を向上させます。しかし、構造そのものを改善する工事ではないため、基本的には「資産価値維持」を目的としたメンテナンスと考えておきましょう。
確かに高品質な塗料は外壁の耐久性を高め、雨漏りなどの家の寿命を縮める深刻な被害を未然に防ぐ効果が期待できます。しかし、必ずしも外壁塗装でかかった工事費用が売却価格に上乗せできるとは限りません。
そのため、不動産業者や外壁塗装業者と相談しながら、価値を維持するために最適な塗料選びや工法を選ぶことが大切です。
査定時にチェックされる外壁の評価項目
住宅の売却査定ではさまざまな項目をチェックしますが、屋根や外壁といった外装も大きなチェックポイントです。
具体的には以下の項目を目視で確認し、建物を評価します。
- 屋根・瓦に破損や不具合がないか
- 外壁・基礎にひび割れがないか
- 塗装の剥がれが生じていないか
- ドア・窓などの開口部がスムーズに開閉できるか
- シロアリ被害がないか
特にシロアリは評価額を落とす大きなポイントです。想定以上に被害が広がっている可能性があるため、専門業者に依頼して駆除する必要があります。
放置すると資産価値が下がる理由
外壁塗装をしないままにしていても、見た目が悪くなるだけだから資産価値に影響がないのではないか、と思うかもしれません。
しかし、外壁の劣化を放置していると、建物自体の資産価値が大きく低下してしまいます。 長年外壁塗装をしていない家は防水機能の低下による雨漏りや構造材の劣化を引き起こし、建物の寿命を縮めます。それだけでなく、見た目が悪い家は「手入れがされていない」とみなされ、査定額を下げる原因です。
劣化が進行した状態で塗装しようとすると補修箇所が増え費用も高額になります。劣化具合によっては大規模な修繕が必要になるケースもあるため、資産価値だけでなく、メンテナンス費用を抑えるためにも定期的な外壁塗装は必要です。
資産価値を最大化する外壁塗装業者の選び方

では、売却予定の住宅の資産価値を維持するためには、どのような外壁塗装業者を選べばよいのでしょうか。ここでは失敗しにくい外壁塗装業者選びのポイントを紹介します。
施工実績・信頼性の確認
外壁塗装工事は、施工実績が豊富で地元で長年営業している業者を選びましょう。 売却予定の建物は、資産価値を維持し、購入希望者の印象をアップさせる必要があります。それに見合った適切な施工をするには、売却用物件の施工経験がある業者だと安心です。
事前にメールフォームや電話から、売却を前提とした建物の外壁塗装の実績があるかどうかを、確認しておくと失敗を防げます。また、業者のウェブサイトで、会社概要や保証内容、施工事例などについてしっかりチェックしておくことも重要です。
コミュニケーションの丁寧さ
外壁塗装工事は金額だけで選ぶと、トラブルが発生する可能性があります。トラブルを防ぐためには、営業担当者のコミュニケーションの丁寧さを重視することがポイントです。
施工中、施工後にトラブルが発生した際の相談先は営業担当者です。施主としてもコミュニケーションを取りやすい担当者の方が不明点や不安な点を相談しやすく、工事を安心して任せられるでしょう。
見積もりの際は営業担当者との相性も、業者選びの判断材料にすることをおすすめします。
塗料・施工方法の提案力
条件に合った塗料選びや施工方法を提案してくれる業者かどうかしっかり確認することも重要です。特に売却予定の建物の外壁塗装は、高額な機能性塗料を使用する必要性はありません。
顧客の細かい要望を汲み取り、売却用物件に合った塗料を提案してくれる業者に依頼することが失敗を防ぐためのコツです。
複数業者に現地調査と相見積もりを依頼し、提案内容を比較して最適な業者を選択しましょう。無理に高額な塗料を選ばせようとする業者は避けてください。
外壁塗装の資産価値に関するよくある質問

外壁塗装が資産価値にどれくらい影響があるのか、外壁塗装をするべきかどうかなど、売却を検討し始めるとさまざまな疑問が湧いてくるかと思います。
以下に中古住宅の売却の際の外壁工事に関してよくある質問と回答をあげているので、少しでも高く住宅を売却するための参考にしてください。
外壁塗装をしたら固定資産税は上がりますか?
外壁塗装や外壁の張り替え工事は固定資産税に影響はありません。理由は外壁工事は間取り変更を伴わないリフォームだからです。
固定資産税が適用されるのは主に、大規模修繕や用途変更が生じるリフォーム、延べ床面積が増加するリフォームです。外壁塗装はいずれにも該当せず、税負担は増加しないので安心してください。
なお、事業用資産の外壁塗装の確定申告は、工事の目的によって仕訳の勘定科目が変わります。外壁塗装を建物の価値を高める目的で行った場合、資本的支出として取り扱い、減価償却費として数年かけて経費に計上します。
一方、建物の維持や回復のために塗装工事を行った場合は修繕費として取り扱い、一括で経費計上します。
外壁塗装をすると家の価値はどのくらい向上しますか?
物件の条件にもよりますが、外壁塗装によって住宅の評価額は10~20%上昇するケースもあります。手入れの行き届いている建物は購入希望者にとって好印象となり、早期売却にもつながります。
ただし、査定額は築年数や内装、設備、土地の状況、交通アクセス、生活利便性などさまざまな項目を細かくチェックしたうえで総合的に判断されます。
外壁塗装を実施した方が有利かどうかは、不動産業者に相談してアドバイスをもらうとよいでしょう。
塗装と張り替えではどちらが評価されますか?
外壁塗装と張り替え工事では、張り替え工事の方が評価額が上がりやすい傾向があります。張り替え工事は内部の劣化具合を確認できる点が大きなメリットです。劣化した防水シートや断熱材を交換したり、問題のある木部を補修したりして建物の耐久性を向上できます。
これに対して外壁塗装は美観向上、性能維持のためのメンテナンスです。塗料の種類によって耐用年数は異なるものの、大幅な価値の上昇は期待しにくいといえるでしょう。
ただ、外壁塗装の費用相場が約80~150万円なのに対し、張り替え工事は約200~300万円と高額です。 費用面も考慮して、不動産の価値を最大化して売却したい場合は張り替え、コストを抑えつつ価値を維持したい場合は塗装を検討するとよいでしょう。
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中古物件は外壁塗装を行うことで購入希望者の印象がアップし、売却につながりやすくなります。とはいえ、外壁塗装は足場費用や人件費のかかる高額な工事です。
過剰に高機能な塗料で塗装してもあまり評価額に影響せず売主にとってデメリットになる場合もあるので、業者と相談しながら最適な塗料や修繕方法を選び、高額で売却できるように対策しましょう。
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