コーキングの乾燥時間はどれくらい?乾燥時間を間違えた時の注意点やよくある質問を解説

この記事を読んでいるあなたは、

  • コーキングの乾燥時間がどれくらい必要なのかを知りたい
  • コーキングの乾燥時間を間違えるとどうなるのか知りたい
  • コーキングの乾燥時間は雨の日や冬で変わるのか知りたい

上記のように考えているかもしれません。

今回は、そんなあなたに向けて「コーキングに必要な乾燥時間、注意点や冬や雨の日の乾燥時間」などをお伝えしていきます。

外壁コーキングとは?硬化の種類を解説

コーキング材とは、建築物の気密性や防水性などの機能を発揮させるために、外壁や構造体の目地、サッシ周りなどの隙間を充填する材料のことです。

原料に合成樹脂や油性パテなどが用いられています。

外壁コーキングは外壁目地からの水分の浸入を防いだり、地震などの揺れから衝撃を吸収して外壁材にかかる負担を軽減したりする役割を果たします。

コーキング材は、柔らかいペースト状になっており、容器から出して空気に触れた瞬間から硬化が始まり、外気に触れると少しずつ硬化していきます。

コーキングが完全に硬化するまでの過程は、「表面硬化」「皮膜硬化」「完全硬化」の3段階に分けられます。

表面硬化

表面硬化とは、コーキング表面から約0.5㎜程が乾燥し、手で触れてもコーキングが付着しない状態を指します。

ただし、コーキングの内部はまだ軟らかくしっかりと硬化していないので、強く触ってしまうと崩れてしまいます。

また、表面硬化の状態で塗装すると、コーキングが硬化不良を起こしたり、塗料の成分によりコーキング表面が溶けたりすることがあるので、塗装はしないようにしましょう。

皮膜硬化

皮膜硬化とは、コーキング表面から約2㎜程が乾燥し、基本的にはコーキングの上に塗装を施すことが可能な状態を指します。

ただし、内部まで完全に硬化していないので、強めに触ると変形や剥がれてくることがあります。

乾燥状態を確認する際は、注意して触るようにしましょう。

完全硬化

完全硬化とは、内部の芯までしっかりと乾燥して硬化した状態を指します。

この状態になれば、コーキングは全体的に強度や弾力性、防水性を得られ、雨に濡れたり強い衝撃が加わったりしても、耐えられるようになります。

以下に、コーキングの硬化過程と乾燥状態をまとめました。

硬化の段階

乾燥状態

表面硬化

手で触れてもコーキングが付着しない状態

被膜硬化

表面が固まり、塗装を施すことが可能

完全硬化

内部までしっかりと固まり、全体的に強度を得た状態

コーキングの種類別の乾燥時間

コーキングの種類と特徴、用途は以下の表にまとめられます。

種類

使用箇所・用途

アクリル系コーキング

ALC板目地、内外装目地・隙間など

ウレタン系コーキング

サイディング目地、ALC板目地、RC・モルタル目地、サッシ廻り目地、ひび割れ補修など

シリコン系コーキング

キッチンや浴槽周りなど水回り、内装タイル目地、屋根材隙間

変性シリコーン系コーキング

サイディング目地、ALC板目地、RC・モルタル目地、サッシ廻り目地、ひび割れ補修など

ポリサルファイド系コーキング

PC板目地・タイル目地・石目地

ブチルゴム系コーキング

ルーフィング継目、防水シート端末・立上り処理、板金ハゼ折部・重ね合せ部など

油性コーキング

板金ハゼ折部

上の表の中で、外壁や屋根のコーキングに使用されるのは「ウレタン系コーキング」と「変成シリコン系コーキング」の2種類になります。

ウレタン系コーキング

ウレタン系コーキング材とは、ウレタン結合等を持つポリマーを主成分とするコーキング材です。

耐疲労性・塗装性に優れ、比較的安価なので、目地充填、サッシ周り隙間埋め、ひび割れ補修などに幅広く使用されています。

ただし、そのままだと紫外線に弱くホコリを吸着して汚染しやすいので、屋外で使用する場合は耐候塗料などを塗り重ねて紫外線から保護するようにします。

ウレタン系コーキング材は、変性シリコン系コーキング材に比べて乾燥するのに時間を要します。

以下に、ウレタン系コーキングの硬化の段階と乾燥に要する時間を表にしてまとめました。

硬化の段階

乾燥に要する時間

表面硬化

約2時間

被膜硬化

約4時間

完全硬化

3~7日

変成シリコン系コーキング

変成シリコーン系コーキングとは、シリル基を末端に持つポリエーテルを主成分とするコーキング材です。

耐久性・耐候性・耐熱性に優れ、目地の動きなどの動的追従性も高いので、目地充填、サッシ周り隙間埋め、ひび割れ補修など建築全般において幅広く使用されています。

紫外線に強く、ほこりが付着しにくいので、基本的には塗装しなくても大丈夫ですが、塗装をした方が長持ちします。

変成シリコーン系コーキングは、乾燥時間が早いのが特徴で、ウレタン系コーキング材より早く硬化します。

以下に、ウレタン系コーキングの硬化の段階と乾燥に要する時間を表にしてまとめました。

乾燥の段階

乾燥に要する時間

表面硬化

約30分~1時間

被膜硬化

約1~1.5時間

完全硬化

3日間

シリコン系コーキングは、耐久性や耐水性は別群ですが、塗料を弾いてしまい塗装できないので、外壁塗装や補修には適していません。

変性シリコンとは別物であるので、間違えて使用しないよう注意しましょう。

コーキングの乾燥時間を間違えるとどうなる?

コーキングの乾燥時間を間違えて、乾燥不足のまま塗装する場合、どのような問題が想定されるでしょうか。

起こりうる問題点としては、以下の2点が挙げられます。

塗膜がきれいに仕上がらない

コーキングが乾燥不足のまま塗装してしまうと、塗料の成分がコーキングを溶かしてしまい、塗膜が剥がれやすくなります。

これにより、きれいに仕上がらないといった問題を引き起こし、溶けたコーキングが外壁の耐久性を低下させてしまうおそれもあります。

また、塗料の成分に反応してコーキングに膨れが生じることもあります。

特に冬場は気温が低下し乾燥するのに時間がかかるので、注意が必要です。

防水機能が低下する

コーキングが乾燥不足のまま塗装すると、表面は乾燥してもコーキングの内部がいつまで経っても乾燥しないことがあります。

コーキングが内部まで完全硬化しないと、本来の防水性能が発揮されず雨水が浸入しやすくなり、外壁材のひび割れや変形、内部構造材の腐食や雨漏りの原因に繋がります。

コーキングの防水機能低下は、建物の耐久性に関わる問題なので、乾燥時間をよく守った上で塗装するようにしましょう。

コーキングの乾燥時間についての注意点

コーキングの乾燥時間についての注意点としては、以下の3点が挙げられます。

塗料によってコーキングの乾燥時間は異なる

コーキングの乾燥時間は、コーキングの上に塗装する塗料によって異なるので注意が必要です。

水性塗料の場合、表面の被膜がしっかりと硬化すれば塗装は可能ですが、ウレタン系コーキングと変性シリコン系コーキングの被膜硬化に要する時間は異なります。

また、水性塗料の使用は季節や気温、湿度の変化によって、1日から4日経過後を目安とするコーキング材もあるので、使用説明書をよく確認の上、塗装するようにしましょう。

油性塗料の場合は、コーキングの成分にシンナーが含まれており、コーキング表面を溶かしてしまい硬化不良を起こすおそれがあるので、十分乾燥させてから塗装するようにしましょう。

ただし、油性塗料の使用を推奨していないコーキング材もあるので、使用上の注意を確認するようにしましょう。

見た目で乾燥していても内部が乾燥していないことも

コーキングを充填してしばらく経過すると、数時間で表面が乾燥してくるので、触って確認してみたくなるものです。

見た目では乾燥していても内部がしっかりと乾燥していないと、触ることによって形が崩れてしまうことがあります。

変形してしまうと、綺麗に仕上げることができないばかりでなく、隙間ができることもあります。

隙間は雨水など水分の浸入口になるので、外壁材や内部の構造材にまで悪い影響を及ぼし、劣化や雨漏りの原因に繋がります。

見た目では乾燥していても内部が乾燥していないことがあるので、使用するコーキング材の硬化時間を守るようにしましょう。

環境(季節や温度、湿度)で乾燥時間が変動する

コーキングの乾燥時間は、季節や温度、湿度といった環境要因に大きく影響されます。

空気中に含まれる湿気と科学反応して硬化する「湿気硬化型」コーキングは、湿度の高い梅雨時や雨の日には乾燥時間が早まります。

一方で、冬場など湿度が低く乾燥している時には乾燥硬化するのに時間がかかります。

成分が大気中に揮発することで硬化する「乾燥硬化型」コーキングは、温度と湿度の影響を大きく受けます。

夏場など高温時には乾燥が早まり、冬場の温度が低い時や梅雨や雨の日など空気中の水蒸気量が多い時には乾燥するのに時間がかかります。

このように、コーキングの乾燥時間は季節や温度、湿度によって変動するため、その時々の環境に応じて施工するようにしましょう。

コーキングの乾燥についてよくある質問

コーキングの乾燥についてよくある質問をまとめております。

雨の日のコーキング工事はNG?

雨の日や雨が降ることが予想される日は、原則的にコーキング工事は中止します。

雨が降っていると外壁が濡れるので、油分が多いコーキングや下塗り材は目地に染み込んだ水分によって弾かれてしまいます。

すると、目地との間に密着不良を起こし、コーキングと外壁材の間に隙間ができてしまうおそれがあります。

また、コーキングの打換え工事にて、古いコーキングを撤去しているときに雨が降ると目地を塞ぐものがなくなり、雨水などの水分が隙間から浸入しやすくなります。

隙間があれば外壁材の小口などから吸水し、基材の反りや変形の要因に繋がったり、内部まで浸入し防水紙や下地材などの劣化を早めてしまいます。

以上の理由から、雨の日のコーキング工事は中止するようにしましょう。

コーキング施工した後に乾く前に雨が降って水で濡れたら?

コーキング施工後に雨が降った場合、表面硬化の段階になれば、コーキングの油分により水分を弾くので、水が浸入したり密着不良を起こすことはありません。

しかし、水性のアクリルコーキングは、完全に硬化する前に雨に濡れるとコーキングが溶けてしまうので注意が必要です。

コーキングの冬の乾燥時間は?

コーキングの乾燥時間は、温度や湿度の影響を大きく受けるので、高温多湿の夏場の方が早く乾燥し、低温乾燥の冬場は乾燥するのに時間がかかります。

湿気硬化型コーキングは、湿度が高いほど早く硬化し、乾燥硬化型コーキングは、湿度よりも温度の影響を強く受けます。

冬場は、気温が下がることで湿度も低くなり、空気中の水分量が減ってしまうので、他の季節よりもコーキングが乾燥するのに時間を要してしまうのです。

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コーキング乾燥時間

ここまで、コーキングの乾燥時間について解説してきました。

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