ベランダ防水シートの寿命は何年?劣化サインと延命方法を解説!

ベランダ防水シートの寿命は何年?劣化サインと延命方法を解説!

ベランダやバルコニーは雨漏りしやすい場所なので、しっかりとした防水加工による保護が必要です。また、定期的に点検、塗膜防水の塗り替えやシート防水の張替えをしなければなりません。

今回はシート防水の耐用年数や、劣化が進行した場合のサイン、防水シートを施工したい場合の業者の選び方について解説します。

ベランダの防水シートの寿命はどのくらい?

ベランダの防水シートの寿命はどのくらい?

ベランダ防水シートにはどれくらいの耐用年数があるのでしょうか。以下に一般的な耐用年数と交換の時期、寿命が短くなる原因、寿命が切れると起こりうるトラブルを紹介します。

一般的な寿命と交換時期

防水シートには塩ビシートとゴムシートの2種類があり、寿命は素材によって異なります。

それぞれの耐用年数は以下の通りです。

    • 塩ビシート:10~20年
    • ゴムシート:10~15年

耐用年数を過ぎたら防水機能が低下している可能性が高いといえます。ベランダやバルコニーは常に雨風にさらされるため、雨漏りしやすい場所です。目立った劣化症状が現れていなくても交換したほうが良いでしょう。

寿命に影響する要因

防水シートの劣化の要因は紫外線、素材に含まれる可塑剤の気化、衝撃によるキズ、結合部分の不具合などです。

紫外線はゴムシートの分子鎖を切断し、ゴムを脆くしてしまいます。脆くなったゴムは柔軟性を失い、表面に亀裂ができ、防水機能を失うことが劣化の要因です。

塩ビシートには塩ビ樹脂に柔軟性を持たせるための可塑剤が添加されています。時間と共に可塑剤が蒸発して空気中に放出されると塩ビシートが硬くなり、ひび割れが起こりやすくなり、水が染み込みやすくなります。

防水シートは薄手のため、物が飛んできたり鳥に突かれたりすると破れてしまうリスクが否定できません。シートの結合部分に隙間がある場合や接着剤の塗布量が少ない場合も、水が染み込むなどの不具合の原因となります。

ベランダ防水シートの種類

ベランダ防水シートの種類

上でもご紹介しましたが、ベランダ防水シートには塩化ビニール防水シートとゴム防水シートの2種類があります。

ここではそれぞれの特徴を詳しく解説するので、設置を検討している場合は両者を比較してみましょう。

塩化ビニール防水シート

塩ビシートは軟質ポリ塩化ビニルでできたシートで、防水工法の中でも最も耐久性が高い工法の一つとされています。

軟質ポリ塩化ビニル(軟質PVC)は、塩化ビニル樹脂に可塑剤を加えて柔らかくした樹脂の一種で、柔軟性としなやかさに優れています。耐水性、耐油性、耐アルカリ性に優れており、屋外など、水に塗れる場所でも使用が可能です。

塩ビシートは既存の防水工事がどのような工法であっても施工可能です。また、メンテナンスがほとんど必要なく、耐候性が高い点が大きなメリットといえます。

一方で、施工費用が高く、施工に技術が必要な点、複雑な形状の場所には施工が難しい点はデメリットです。

ゴム防水シート

ゴムシートは加硫ゴムでできており、施工コストが安く工期が短い点が特徴です。加硫ゴムとは、生ゴムに硫黄などを加えて加熱し、網目状の構造にすることで弾力性と耐久性を向上させたゴムです。

ゴム防水シートはコストが安く、施工も比較的簡単なので短い工期で設置できます。一方で、定期的にトップコートを塗る必要があり、メンテナンスに手間がかかる点がデメリットです。

かつてはゴム防水シートが主流でしたが、近年では塩ビ防水シートが主流になっています。

ベランダ防水の劣化のサイン

ベランダ防水の劣化のサイン

シート防水は風雨と紫外線にさらされた過酷な環境にあるため、経年と共に劣化していきます。以下のような不具合を見つけたらリフォームのサインです。

早急にメンテナンスしなければならない不具合もあるので、同様の症状が出ていないかチェックしておきましょう。

色あせ・膨れ・剥がれ

劣化の初期症状として見られるのが、シートの色褪せ、膨れです。

色褪せはシート防水にトップコートを塗っている場合に起こる劣化現象です。トップコートが紫外線により分解され、チョーキングという粉を吹いたような状態になります。

すぐに雨漏りするわけではありませんが、トップコートの塗りなおしが必要です。

シートの膨れはシート防水で最も多く見られる劣化症状となります。膨れは経年劣化によりシートに小さな穴があき、雨水が浸入したあと、水分が蒸発して空洞になった状態です。

放置していると膨れが大きくなったり、破れたりするので早めに補修しなければなりません。

シートの膨れがやがて破れて剥がれると、雨水の浸入リスクが高まるので、早めに外壁塗装業者に連絡が必要です。

継ぎ目の浮き・シートのめくれ

経年によりシートの継ぎ目や端に浮きが出たり、めくれていたりすることもあります。これらの劣化症状の原因は経年劣化、施工不良、自然災害の3つが考えられます。

接着剤が長年紫外線や温度変化の影響により劣化すると、シートの継ぎ目が浮いてくることがあり、これは経年劣化によるメンテナンスのサインです。

施工時に下地処理が甘かったり、接着剤の塗布が足りていないと、早期にシートがめくれてきてしまいます。もし、施工から数年でシートが剥がれてきたら施工不良を疑いましょう。

そのほか、地震や強風により建物が揺れると、シートが追随できずに剥がれることがあります。

雨漏り・室内への浸水

防水シートの劣化を放置すると、雨漏りに発展するおそれがあります。雨漏りが発生すると、天井や壁紙にシミができるだけでなく、建物の木部が腐食して住宅の耐久性が著しく低下します。

柱や梁などの重要な木材が腐食すると建物の倒壊リスクやシロアリの発生リスクが高まり、補修費用も高額になるため、注意が必要です。

雨漏りを見つけたら速やかに業者に連絡し、原因を追及したうえで補修工事を行わなければなりません。

トップコート・メンテナンスで寿命を延ばす方法

トップコート・メンテナンスで寿命を延ばす方法

せっかく施工したシート防水をできるだけ長持ちさせたいと考える人も少なくないでしょう。

防水シートの寿命を伸ばすには、定期的なトップコートの塗り替えと日常のメンテナンスが欠かせません。以下に紹介するメンテナンスをこまめに行って、防水層の耐久性を維持しましょう。

トップコートの役割

トップコートは防水シートの表面に塗布することで紫外線や風雨、摩耗などから防水層を守ります。トップコートを塗らないままにしておくと、防水シートが紫外線や風雨によりダメージを受け、劣化が大幅に進みます。

トップコートの塗り替えの頻度は5年に1度が目安です。5年経過するとトップコートの劣化が進んでいるケースもあるので、表面に大きな劣化が見受けられなくても塗り替えは行いましょう。

日常メンテのポイント

シート防水の寿命を伸ばすためには日常のお手入れも重要です。汚れが溜まるとトップコートや防水シートの劣化の要因になるため、こまめな清掃が欠かせません。

とくにバルコニーやベランダ、屋上などは土埃や落ち葉、ゴミなどが溜まりやすく、防水シートの表面に湿気が付きやすくなります。

また、排水溝が詰まると水たまりのリスクも高まり、防水シートがたびたび水に浸かるようになることでシートの劣化を早めてしまいます。

防水層を長持ちさせるためにはこまめに掃除をしてゴミや土埃を取り除きましょう。定期的に排水溝もチェックして、ゴミが溜まっている場合は取り除き、排水不良が起こらないようにします。

DIY補修と専門施工の線引き

シート防水へのトップコートの塗布は、DIYでも可能です。費用をかけずに自分で施工したい場合は、DIYで塗装するとよいでしょう。ただし、DIYでの施工はトップコートがムラになりやすく、剥がれやすくなってしまいます。

また、防水層の補修やシートの張り替えは難易度が高いため、DIYはおすすめできません。

シートに隙間ができたり、接着剤をきちんと塗れていないと不具合が起こりやすくなってしまうので、防水層の工事は専門業者に任せましょう。

ベランダ防水シート以外の防水方法

ベランダ防水シート以外の防水方法

ベランダ防水は、シート防水のほかにウレタン防水、FRP防水、アスファルト防水があります。それぞれ防水性能や価格、施工性が異なるので、条件に合った場所に施工することが大切です。

ここではそれぞれの特徴を紹介するので、シート防水と比較して条件が合っている場合は選択肢に加えてください。

ウレタン防水

ウレタン防水は、ウレタン樹脂を塗布してゴム状の防水層をつくる工法です。基本的な密着工法のほか、通気緩衝工法などいくつかの工法があります。現場の面積や形状は問わないため、屋上や勾配のない陸屋根部分など広範囲にも敷設が可能です。

ただし、防水効果を維持するにはウレタンを均一に塗布する必要があり、職人のスキルと実績に品質が左右されます。また、乾燥・硬化に時間がかかるため、工期が長い点にも注意が必要です。

ウレタン防水の耐用年数はおよそ10年です。5年を目安にトップコートの塗り替えを行います。

FRP防水

FRP防水は、繊維強化プラスチックで作られた防水層で、一般住宅のベランダで広く採用されています。

繊維強化プラスチックとは、強度の強い繊維と樹脂を組み合わせて作られた軽くて丈夫な材料です。一般的なプラスチックとの差は繊維が含まれている点で、これにより大幅に硬度を向上させることができます。

耐衝撃性、耐摩耗性に優れており、軽量なため住宅に負担をかけません。一方で伸縮性に優れていないので、収縮しやすい下地が木造で広いバルコニーには向きません。また、下地が鉄の場合も施工は不可です。

FRP防水の耐用年数は約10年です。5年おきのトップコートの塗り替えが推奨されます。

アスファルト防水

アスファルト防水は、アスファルトを溶かして板紙にしみこませたアスファルトルーフィングを施工箇所に貼り付けていく工法です。

溶かしたアスファルトを敷設しアスファルトルーフィングを貼っていく熱工法と、アスファルトルーフィングに粘着層をつけ常温で貼る冷工法、アスファルトルーフィングの裏面をバーナーで炙って溶かして敷設するトーチ工法があります。

アスファルトは耐用年数が長く高い防水性がありますが、一般住宅のベランダで使用されることはほとんどありません。

アスファルト防水の耐用年数は約15〜20年です。

ベランダ防水シート工事を依頼する業者の選び方

ベランダ防水シート工事を依頼する業者の選び方

ベランダ防水シートを設置する場合は、業者選びが大切です。定期的なメンテナンスが必要なため、長く安心して任せられる業者と出会うことが最大のポイントとなります。

ここでは、優良業者を探すコツを紹介するので、事前にしっかりチェックしておいてください。

施工実績の確認

施工は経験豊富な業者に依頼することをおすすめします。実績を確認するには、業者のウェブサイトを訪問し、施工事例を確認しましょう。

写真とともに多くの事例を公開している業者は経験があるだけでなく、施工写真を許可している顧客が多数いることになり、ある程度信頼が置けるといえます。

依頼したい現場の地域を施工エリアとしている業者のなかから3社程度に絞り込み、現地調査と見積もりを依頼します。複数業者に見積もりを依頼すると、費用相場を把握でき、業者を比較検討しやすいためです。

相見積もりをとっている旨は業者に知らせてしまって問題ありません。自信のある業者ほど「どうぞ他社と比較してください」と言ってくれるはずです。

見積書の明確さ

見積書が発行されたら工事内容とその費用の詳細が工程ごとに記載されているかチェックしましょう。

まれに「工事一式」とだけ記載する業者がいますが、これでは何にどれくらいの費用がかかっているのか分かりません。あとで追加費用を請求されてトラブルになる可能性もあるため、明細を詳細に記載する業者と契約するようにしましょう。

防水工事と一口に言っても、既存の防水シートの撤去や改修用ドレンの設置、新しい防水層の設置など、さまざまな作業があります。

詳細を確認し、分からないことは業者に都度質問するようにしてください。

保証とアフターサポート

業者の保証やアフターサポートについてチェックしておくことも大切です。防水層は施工不良が起こる可能性があります。保証をきちんと行っている業者なら、保証期間内であれば無料で補修してくれます。

アフターサポートについても同様です。アフターサポートがあれば、適切なタイミングでのリフォームや、状況に応じて部分的な補修にも対応してくれます。

住まいで安心して暮らすためには重要なことなので、業者のウェブサイトなどで確認するか、営業担当者に確認してください。

施工費用の目安

シート防水の施工費用は1㎡あたりの単価×施工面積で決まります。ゴムシート防水、塩ビシート防水の費用相場は以下が目安です。

  • ゴムシート:2,500~7,000円/㎡
  • 塩ビシート:3,500~8,000円/㎡

そのほかの防水工事の費用相場は以下となります。

  • ウレタン:3,000~8,000円/㎡
  • FRP:4,000~8,000円/㎡
  • アスファルト:6,000~8,000円/㎡

ベランダ防水はリメイクホームにお任せください!

古い家 外壁 種類

ベランダ防水工事は住宅の防水性を保つために重要な工事です。既存の防水シートも劣化すると膨れなどの凹凸ができるだけでなく、内部に水や水蒸気が侵入して雨漏りの原因となります。

劣化を見つけたら被害が深刻になる前に早めに業者に連絡し、適切な工法で対策をすることが大切です。

私たちリメイクホームは、愛知県を中心に外壁塗装や屋根塗装、リフォームを手がけています。

お見積もりやお問い合わせは、ぜひお気軽にご連絡ください!

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