外壁塗装と聞くと、塗り替えるのは外壁だけじゃないの?と思っている方が多いと思いますが、外壁のお塗り替えの際には、外壁だけでなく付帯部と呼ばれる軒天・雨戸・雨どい等も一緒に塗り替える事が多いです。
付帯部の中でも特に「軒天(のきてん)」という言葉はあまり聞きなれない言葉ではないでしょうか。
軒天とは家の外壁から出ている屋根の裏部分のことを指します。外壁に比べて普段目に付きにくい場所であるため、破損や汚れに気づきにくく気付いた時にはかなり劣化が進んでいたということもあります。そのような事がないように、外壁をお塗り替えの際に軒天も一緒にメンテナンスをすることをおすすめします。
さて、いざ外壁のお塗り替えを検討する際に、外壁の色について考えている方は多いと思いますが、軒天の色についてはどうでしょうか?あまり目につかない場所ですので、今現在、自分の家の軒天の色が何色なのかすぐに思いつかない方もいるのではないでしょうか。また、そこまで色にこだわらなくてもいいのでは?と思う方も多いと思います。
一般的には、軒天の色は白色やクリーム色など、明るい色が多いですが、最近では軒天の色をアクセントカラーとして、家の外観のカラーコーディネートに取り入れる方も増えています。
そこで今回は、軒天の色の選び方と、外壁の色とのおしゃれなカラーコーディネートをご紹介したいと思います!
このページで分ること
そもそも軒天とは
冒頭でも説明しましたが、軒天とは外壁から出ている屋根の天井の部分のことを言います。目立つ場所ではないため、気にすることがあまりない部分ですが、住宅にとって重要な役割があります。
役割1. 見た目
屋根の軒裏にボード類を張る事で、屋根の下地材等の構造部分を隠して、すっきりと見せる役割があります。
役割2. 劣化防止
近頃、軒の出ていないスッキリとしたデザインの住宅をよく見かけますが、一般的な住宅は軒が突き出たデザインになっています。軒があることで、外壁に直接雨や太陽光が直接当たるのを防ぎ、外壁の劣化や汚れを防いでいます。
役割3. 屋根裏の換気
屋根裏には熱がこもりやすく、真夏には高温でサウナのような状態になります。
付いていない住宅もありますが、多くの住宅では、軒天に換気口や、穴の開いている軒天材を設置して、屋根裏の湿気や熱を排出して換気を行っています。換気を行う事で、屋根裏の内部結露を防ぐ役割をしています。
役割4. 延焼防止
軒天は、自宅や隣家で火災があった際に、屋根などに火が燃え移るのを防ぐ役割もあります。
万が一の際に、大切な家族や近隣の方を守る重要な役割と言えるでしょう。近年では軒天に不燃材を使用する住宅が増えています。燃えにくい素材を軒天に使用することで、より延焼を防止する効果が期待できます。
軒天の塗り替えは必要?
軒天は外壁に比べて雨や太陽光が直接当たらないので、劣化しにくいと思われがちですが、そんなことはありません。
軒天は影になる部分であるため湿気がこもりやすく、カビやコケがつきやすい場所です。また、気付かないうちに埃で汚れてしまっていることもありますし、色褪せが見られることもあります。汚れや色褪せの場合は、軒天を塗装することで軒天の表面を保護し、劣化を防ぐことができます。また外観を美しく保つためにも、軒天の塗装の必要性は高いと言えます。
注意が必要なのは、シミや剥がれがみられる場合です。
軒天にシミがある場合には雨漏りの可能性が考えられます。雨漏りの原因となる場所を特定して修理し、軒天を張り替える必要があります。また、剥がれている場合にも、塗り替えだけのメンテナンスでは意味がなく、張り替えが必要となります。
軒天によく使われる材質には、不燃材(ケイカル板・フレキシルボード・エクセルボード)・木材(ベニヤ・合板)・金属系(ガルバリウム鋼板・アルミスパンドレル)があげられます。
不燃材で一般的によく軒天に使われている建材がケイカル板です。ケイカル板は、主原料の水酸化カルシウムと砂を板状に成形したもので、耐水性・耐火性に優れています。しかし耐水性に優れているといっても、年数が経つにつれて紫外線や汚れにより防水膜は劣化してしまいます。防水膜が劣化してしまうと、雨水が浸水してしまい、場合によっては穴が空いてしまうこともあります。そうなる前に塗装で保護する必要があります。
木材の軒天は、安価で軽量ですが、耐火性・耐水性がケイカル板よりも劣るため、近年では使われる事が少なくなっています。木材の軒天の塗装の場合には、木の風合いや木目を残すため、防腐・防虫効果のある水性の木材保護塗料を塗ります。ただし、他の材質の軒天に比べると水に弱く劣化も早いため、長い間放置して傷みがひどくなると塗装だけではメンテナンスできないこともあります。黒ずみやシミになる前に、早めに塗装することをおすすめします。
金属系の軒天は、耐火性・耐水性・耐久性に優れており、とても優秀な建材です。劣化しにくいメリットがありますが、金属なので、年数が経つと錆が出てきますので注意が必要です。金属系の軒天は、他の材質の軒天に比べてメンテナンスの必要性は低いですが、錆を放置してしまうと穴が空いて雨漏りの原因になることもありますので、錆びてしまう前に、塗装をすることをおすすめします。
軒天の色の選び方
外壁塗装をご検討されている方で、最初から軒天の色を決めている方はほとんどいません。まず初めに外壁の色・屋根の色を決めてから、外壁・屋根の色との配色を考えて軒天の色を決めていきます。
軒天の色の選び方は大きく分けて三つあります。
一つ目は、外壁・屋根の色と同じ色を選ぶ方法と、
二つ目は、雨樋や雨戸、破風板などの付帯部と同じ色を選ぶ方法です。
そして三つ目は、外壁とは全く違う色をアクセントカラーとして取り入れる方法です。
外壁の色と同じ色で軒天を塗ると、全体的に統一感のある印象に仕上がります。また、外壁と軒天が同じ色で繋がることで、家が大きく見える効果があります。写真のお宅では、外壁と軒天をホワイトで統一することで、屋根の色や、玄関ドアの色がアクセントとして引き立ち、全体的にシンプルで清潔感のある仕上がりになっています。

付帯部(雨樋・破風板)と同じ色で軒天を塗った場合、家全体の輪郭がはっきりとしたメリハリのあるデザインの外観に仕上がります。写真のお宅のように、雨樋・軒天・破風板・帯板をホワイトで統一することで、爽やかな印象に仕上がります。また、他の住宅と差のついた、デザイン性のある個性的でお洒落な仕上がりになっています。

外壁や屋根とは違う色をアクセントカラーとして軒天に塗る場合、軒天の色と外壁の色との色合わせが重要なポイントになります。
近年人気の高まっているのが、写真のお宅のように、ダークグレーやブラックなど暗めのモノトーンカラーの外壁・屋根に、ウッドカラー(木の色のブラウン)をアクセントカラーとして軒天や玄関周りに塗装するコーディネートです。ウッドカラーはどんな色の外壁とも相性がよく、さりげなく軒天や玄関周りに取り入れることでスタイリッシュで高級感のある外観に仕上がります。
おすすめの軒天の色
たくさんある色の中から軒天の色を選ぶのはとても大変ですし、一度塗ってしまったらしばらくは塗り直しができないので、色選びに悩む方が多いと思います。そこで、当社人気の軒天おすすめの色をご紹介したいと思います!
ホワイト
軒天の色で一番多く使われるのがホワイトです。ホワイトはどんな色の外壁や屋根とも合わせやすいので、軒天の色に迷ったら、ホワイトを選べばまず間違いないでしょう。また、軒天は、影になる部分ですので、選んだ色よりも実際には暗くなってしまいます。ホワイトのように明るい色を軒天に塗ることで、全体的に明るい印象の外観に仕上がります。
外壁が暗い色の場合には、軒天のホワイトが全体のアクセントカラーとなって、外壁の色をより引き立ててくれます。
特に、屋根の色と外壁の色が同じような色の場合には、メリハリのあるカラーコーディネートになります。
逆に、外壁の色がホワイトの場合には、外壁と軒天を同じ色にすることで、屋根の色や玄関ドア、ベランダなどの色を引き立てます。全体的にすっきりとした清潔感のある印象の外観に仕上がります。
ただし、ホワイトは汚れが目立ちやすいというデメリットもありますので、注意が必要です。
クリーム・ベージュ
ホワイトよりも少し色味のあるクリームやベージュもどんな色の外壁とも合わせやすく、ホワイトと同じく人気のある色です。ホワイトよりも落ち着いた印象で、屋根と外壁の色に馴染みやすく、メリハリをつけるというよりは、家全体の色を上手くまとめてくれます。また、ホワイトよりも汚れが目立ちにくいメリットもあります。
ダークグレー
近年、ダークグレーやブラックの外壁の住宅を多く見かけるようになりましたが、家全体を単色でまとめるコーディネートに人気があるようです。あえて軒天も外壁と同じ色で塗る事で、ワンカラーのスタイリッシュでかっこいい外観に仕上がります。
軒天は太陽の光が当たらない陰になる部分ですので、グレーを塗っても見た目はほぼブラックになる事も覚えておきましょう。
ブラウン(木目色)
ダークグレーと同じく、近年人気のある軒天の色が木目色(木の色に近いブラウン)です。
新築時に、軒天を木目にしているお宅もありますが、後から木目柄の軒板に変えることはコストもかかってしまい、簡単ではありません。そこで近年当社がおすすめしているのが、木目カラーです。アクセントカラーとして、マホガニー・メープル・チークなどの木の色を軒天に部分的に取り入れることで、モダンでお洒落な外観に仕上がります。
せっかく外壁を塗り変えるのだから、アクセントカラーを取り入れてお洒落な外観にしてみたいけれどハードルが高い…と思っている方も、軒天でしたらそこまで目立つ場所ではないのでチャレンジしやすいのではないでしょうか。
軒天全体にではなく、玄関周りやベランダ部分の軒天だけに部分的にさりげなくウッドカラーを取り入れるのも、上品でスタイリッシュな外観に仕上がるのでおすすめです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
外壁塗装を検討されている方で、軒天の色を塗り替える事をお考えの方は少ないと思いますが、せっかく外壁・屋根を塗り替えても、軒天が汚れていたり破損していては、台無しですよね。ファッションで例えると、せっかくお洒落なスーツを着ていても、靴下が汚れていたり穴が空いていては、気分が下がってしまいますね。外壁塗装の際にはぜひ軒天の塗装も検討されることをお勧めします!
また、軒天の色によって外観のイメージはとても変わります。普段目につきにくく、周りからもあまり見えない場所ですが、だからこそ色にこだわってみると、周りの住宅と差のついたお洒落な外観に仕上がります。外壁の色だけでなく軒天の色も家全体のカラーコーディネートとして考えてみると、さらにお洒落で愛着のあるお宅に生まれ変わると思います。人生で何度もないお塗り替えですので、ぜひこの記事を参考に外壁の色選びを楽しんで下さい!
対応可能エリア:
愛知県全域(尾張旭市・瀬戸市・長久手市・名古屋市守山区・豊田市・日進市など)
お得な料金プランはこちら
愛知県尾張旭市、瀬戸市 長久手市 豊田市 日進市 春日井市 名古屋市周辺地域での住宅リフォームは、RemakeHome(リメイクホーム)にお気軽にお問合せください。外壁、屋根、防水工事に絶対の自信があります!もちろん内装、水まわり工事も承ります。相談、お見積りは無料です。


























